イーロン・マスク氏によるTwitter買収以来、分散型ソーシャルメディアのMastodon(SNSの集合体であるFediverse)への移住(TwitterMigration)が続いています。日本語圏からはmstdn.jpやfedibird.comに移住が集中しているようです。
あまりに急速かつ大規模な移住により受け入れサーバー側でも問題が生じているようです。分散型ソーシャルメディアなのですから、mstdn.jpやfedibird.comのような汎用のインスタンス(サーバー)に登録しなくても、専門的なインスタンスに登録するという選択肢もあります。今回は政治や社会運動に関するインスタンスを10個紹介します。
(2022年11月23日:不明な理由で記事のデータが消滅していたので、同一URLであげなおしています)
libera.tokyoはテルミナ氏が運営する、日本のリベラル派のためのマストドン・インスタンスとして設立されたサーバーです。「自由主義の政治思想を掲げる人々が集い、緩やかに交流、議論を深めてゆく場として、ご活用いただければと思います」としており、「リベラルのリベラルによるリベラルのためのマストドン・サーバ」を掲げています。現コミュニティは2020年から稼働開始。
参考 info.LIBERA.tokyoinfo.LIBERA.tokyo
songbird.cloudは、Namekuji氏、サユリ.T.H氏らによってごく最近に建てられた日本人向けインスタンスです。社会・政治・時事ネタなどニュース全般を取り扱います。
union.placeは労働運動に志向したインスタンスで、組合員、組織、その友人・同盟者を対象にしています。運営はAWU-CWA(Google従業員の労働組合)のメンバーによって行われています。
Socialism.socialは、ごく最近になって建てられた、政治、経済に関する社会主義的な視点からのソーシャルネットワークです。「イーロン・マスクを牙で叩き落して、tootsとtweetを交換する」”Drop Musk for tusks and swap tweets for toots”と銘打っています。創設したのはDSA(アメリカ民主的社会主義者)のメンバーであり、DSAの行動規範に則って運営されています。
Kolektiva.socialは2020年にアナキストのためのメディアプロジェクトで、2020年7月にマストドン・インスタンスが作られました。GoogleやFacebookなどといった大資本の監視を避けようとするアナキストや反植民地主義者を受け入れ、広く反植民地主義、反資本主義、反ファシスト運動に関わる人々に大資本のソーシャルメディア以外の選択肢を提供する目的で運営されています。
climatejustice.socialは気候正義を目指す活動家のためのインスタンスです。
7. 協同組合と協働プロジェクトのためのインスタンス @social.coop
social.coopは、協同組合的(cooperative)・協働プロジェクト(collective project)に関するインスタンスで、協同組合運動と自由な(free/libre)ソーシャルメディアを目指す人々に開かれています2017年の「BuyTwitter campaign」以来稼働している老舗プロジェクトです。協同組合としての体裁を有しており、国際的な協同組合運動の行動規範に従って運営されています。
mastodon.lolは、反ファシズム、LGBTQ+、ハッカー、活動家、そして「表現の自由”のみ”を人権と考える人以外」に開かれたインスタンスです。ナチ・ファシストは禁止です。ドイツ法が適用されます。
「#OMN project」(オープン・メディア・ネットワーク)や「4opens project」などに由来する2つの社会運動インスタンスactivism.openworlds.infoとcampaign.openworlds.infoがあります。歴史的経緯があって、軟派と硬派に分かれているようです(よくわかりませんでした)。
参考
A actavist history of the webHamishcampbell