増大する女性嫌悪のインセル思想の脅威 補導件数が急増 英紙

インセル

イギリスの新聞「モーニング・スター」のウェブ版が報じたところによると、女性嫌悪の過激派によるオンライン・サブカルチャーが英国で急拡大しており、このイデオロギーに関連する「付託措置」(refarral、補導に当たる)が急増していると専門家が警告を発しています。

イギリスでは、2021年度の1年間でインセル思想に基づく若い男性のテロ計画に関する付託措置は前年度の3件から77件に跳ね上がり、総付託件数の1%を占めていたことが、英内務省の数字で明らかになっています(2020年以前には類似の付託はありません)。

「インボランタリー・セルビート」(非自発的な独身者、不本意な禁欲主義者)の略で呼ばれるインセル思想の信奉者は、女性が性的な行動をとらない/性的な存在でないことを非難する、独特の女性差別的世界観を有しています。

アメリカとカナダで生まれたこのインセル思想は、この10年でいくつかのテロや暴力事件を引き起こしました。イギリスでは2021年8月にプリマスで5人が犠牲になる射殺事件が起きており、実行犯はインセルのウェブサイトを閲覧していました。

スター紙の取材に対して、エクセター大学上級講師のルイス・ブレース博士は次のように語っています。

「あらゆるデータから、人々の間で、特に若い男の子の間で、反女性的な感情が大きく高まっていることが明らかになっています」。

「テロ攻撃だけでなく、他の行動も含めて、より多く見られるようになると思います…… 女性に対する暴力やストーキングが増えるという形で」。

Image: MissLunaRose12, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons

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